福井行ったら越前そばを食べたい筆者( .@azusagut )です。
今回は六古窯の中でもひときわ歴史がながい越前焼についてです。
本記事では、越前焼の
- 歴史
- 特徴
- 資料館・美術館
- 陶器市
について書きました。

越前焼も土の風合いが楽しめるうつわですね
他の焼き物については↓コチラから。
越前焼の歴史
越前焼は福井県の越前町小曽原で始まりました。
日本海側に面しており、越前焼は海路で日本各地に届けられることになります。
越前焼のおこり


古くは奈良時代から平安時代前期までは須恵器を焼いていましたが、
現在の越前焼は平安時代末期にはじまりました。
当初は常滑焼から技術を学び、壺や甕などが作られていました。
常滑焼から学んだこともあり、形や色など酷似していましたが南北朝時代あたりから、
独自の文様や装飾がなされはじめました。
北陸最大の産地へ


室町時代に約40程の窯ができ、大量生産が可能となりました。
室町後期には敦賀をはじめとする港町から日本海を渡り、北海道から島根にかけて越前焼は広がりを見せました。
安土・桃山時代は茶陶が流行りますが、越前焼は変わらず、壺や甕といった日用陶器をつくりました。



ずっと庶民のうつわをつくり続けていたんですね
苦難の江戸~明治


この時代になると越前焼の生産量はやや落ち込みます。というのも、薪や粘土の確保が難しくなったからです。
今までの大型の陶器ではなく、徳利やこね鉢などの小物も焼かれはじめたり陶工の招致や、
養成所の設立で再興を図りましたが、思うような結果にはなりませんでした。
六古窯のひとつへ
水野九右衛門 画像引用:越前焼工業協同組合さまより
昭和に入り、大きな転機を迎えます。
地元の研究者水野九右衛門氏と、日本の陶磁器研究者小山冨士夫氏によって発掘調査と研究が進められ、
越前地方に点在していた焼き物をまとめて「越前焼」と呼び、
「日本六古窯」の一つに数えられるようになりました。
更に、1965年には福井県の窯業開発振興協議会で、
県内で作られるやきものはすべて越前焼に統一することが決められます。
越前焼発祥の地である小曽原に越前陶芸村が作られたことから、再び窯元の数が増えはじめ、
ついには1986年、国の伝統工芸品に指定されました。
越前焼の特徴


越前焼一番の特徴は釉薬を使わないことです。
絵付けもほとんどされないため、土の表情が出る、素朴な風合いになります。
高温で焼くため、降りかかる灰による自然釉も魅力的です。



ちなみに越前焼は炻器です
越前焼は水漏れがしにくいため、古くから甕や、壺といった貯蔵目的のやきものが多かったんですね。
越前焼の資料館・美術館
越前焼発祥の小曽原へ行くのが一番おすすめです。
越前陶芸村


とりあえずここに行けば越前焼のことはいろいろできる!という感じの総合施設。資料館から、体験までなんでもござれです。
越前焼の陶器市
越前焼は毎年5月の最終週の土日に、越前陶芸まつりが実施されます。
越前焼は市価より2~3割安く購入でき、越前地方の特産品バザーや歌謡ショー、郷土芸能の披露、さつきあげ茶会なども開催されます。
まとめ
本記事では、「【さくっと解説】北陸最大の窯数を誇った越前焼|歴史と特徴」について書きました。
同じ六古窯でも備前や信楽とはまた違った趣のある越前焼です。
福井に行ったらぜひ越前焼のうつわを手に取ってみてくださいね。



海鮮を楽しむのもいいですね!
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