【さくっと解説】それは本物?ベトナムの食器バッチャン焼の歴史と特徴

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ベトナムのホーチミンは第2の故郷です。こんにちは、筆者( .@azusagut )です。

こちらのうつわを見たことはありますか?

こちらはベトナムのBát Tràng(バッチャン)村で焼かれているうつわ、バッチャン焼といいます。

ベトナム首都ハノイからもバッチャンでは古くからうつわ造りが盛んで中国はじめとするアジア各国へ輸出されていました。

もちろん日本にも「安南(あんなん)焼」として安土・桃山時代にやってきました。

大変貴重なものとして茶人の間で扱われていたそうですよ。

今回はそんなバッチャン焼の

  • 歴史
  • 特徴
  • 現地の様子
  • おすすめのバッチャン焼

についてさくっと解説していきます。

数年前現地で撮った写真を交えますので雰囲気も味わってもらえれば…!

ベトナムコーヒーを片手にどうぞ

他のやきものについては↓コチラから。

目次

バッチャン焼の歴史

首都ハノイから車で30~40分ほどで着きます。

ベトナムは中国と国境も近く、文化や習慣など多くの影響を受けています。

バッチャン焼のおこり

連房式登り窯の模型。

バッチャン焼のはじまりは、明(1368年~1644年)の時代だと考えられています。

中国で用いる呉須(ごす)を買い付けるルートが近かったこと、明軍が占領したことにより「景徳鎮」が伝播したことなどを受け、バッチャン焼が生まれました。

呉須…古くから染付などの磁器に使われているあお色の顔料のこと

このころは対外輸出もなく、
中国のうつわの真似したものが主流でした。

海を渡るバッチャン焼

よく見るトンボ柄。ベトナムではトンボは縁起物なんですよ。

15世紀頃では倭寇の活動が活発になり、中国は海外貿易を一時禁止としました。

中国向けに作られたものが輸出できなくなったため、代わりに海外へ輸出を行うことになりました。

景徳鎮をはじめとする陶磁器が流通しにくくなった今がチャンス!

東南アジアをはじめ、台湾琉球王国日本にもバッチャン焼は伝わり、先述の通り、日本でも珍重されていました。

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やっぱり景徳鎮には勝てなかったよ…

村の中はこういったお店が多かったです。

対外輸出も順調だったバッチャン焼ですが、ここで大きな問題が。

海上貿易の解禁です。

こうなると再び景徳鎮をはじめとする中国の陶磁器が輸出されはじめ、

品質でも価格でもバッチャン焼は太刀打ちできず、海外市場は失われてしまいました。

日本で伊万里焼が近い将来同じ道を歩むんですが、じつはバッチャン焼が先輩でした…。

それだけ景徳鎮の価値があった、ということですね

現在のバッチャン焼

めまいが起きるほどの量。壮観でした。

今現在お土産として人気のあるバッチャン焼はまだまだ製造が続けられています。

伝統的なものから、新しい文様まで幅広く作成をされています。

絵付けの様子。

若い人が携わっているのはいいことですね。

きっと今後も継承が続き、優れたうつわを焼いてくれることでしょう。

ただ、この人気にあやかってニセモノも出回っています。

市内でも安価なものは見かけますが、だいたいニセモノです。(バッチャン焼に限らずコピー品が多い…)

見分け方は至って簡単。

うつわのうらに、Bát Tràngと刻印がされているのが本物ニセモノは刻印がありません

現地で買われる際はご注意を…

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現地の様子

壺専門?

私がバッチャンを訪れたのは2017年のことでした。

写真だとわかりにくいのですが、煙とホコリがすごかったです。

日本語が怪しい…
このお店は工程や展示がありました。
工程説明。

小さい街の中に工房、店が立ち並び、ホコリと煙でむせたのをよく覚えています。

老若男女がうつわづくりに携わっているのが印象的で、

若い人のアイデアでどんどん新しい文様が生まれている、と聞きました。

人形などの置物も増えてきているそう。


3mはありそうな壺。

裕福層向けの壺や花瓶も扱っているそうです。

今後もバッチャン焼が途絶えることなく、うつわを焼き続けてくれると嬉しいなぁ、と思います。


とはいえ、これはヒドイ。まつげがチャーミング。

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バッチャン焼の特徴

一番はその絵付け。自然物が多いのですが、縁起物がよく描かれています。

よく描かれているトンボは幸運、
菊は金運、蓮は純粋を意味しています

くすんだ地に赤色で描かれたものが多いです。

写真中央がよく見かけるもの。手前はあまり見ない白磁。

うつわは結構な厚手でしっかりとしたつくり。

お土産に持って帰りたくても重くて…ということもあるぐらいです。

もちろん、青磁、白磁もありますよ。

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おすすめバッチャン焼


ぽってりとした形の花瓶です。
ボディは丸いですが、口は四角いおもしろいデザイン。
一輪挿しとしてつかうのもいいですね。
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ベトナムの南部はコーヒー文化ですが、北部はお茶文化です。
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日本のうつわとは間違った雰囲気ですね。

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バッチャン焼まとめ

本記事では「【さくっと解説】それは本物?ベトナムの食器バッチャン焼の歴史と特徴」について書きました。

ベトナム北部ハノイへ行く方はぜひバッチャンへ行ってみてください。

市内から30分ほどなので現地でお気に入りを探してみてくださいね。

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